ランカウイ撮影記(その7)

 10月27日12時少し前にフロントでチェックアウトしスーツケースを預かってもらいまいした。カメラバッグだけを背負い、探索に向かいます。雨の心配はないようです。

 すっかりお馴染みになったホテルの裏道を歩いていると、道にサルの落とし物を発見しました。高い木の下なので、多分木の上から落としたのでしょう。写真にちゃんと写ってますが、見る必要はないですね・・・。もしかしたら蝶が来ていないかと探してみましたが、何も見つかりません。
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 ランカウイに行くと決めてから、準備をしたことがあります。まず、歳に似合わないレギンスジーンズを購入しました。黒の迷彩模様です。店員さんの「裾上げをしたほうが」という提案を固辞しました。「後で裾上げに来店される際はレシートをお持ちください」と念押しされました。裾が長すぎる、もしくは、足が短すぎることは十分承知のうえです。次にスポーツショップの登山用品売り場で、ふくらはぎ用のサポーターを買いました。なんと片方分がレギンスジーンズより高いのです。使い道はこうです。①靴下を履く。②ジーンズを履く。③通販で買ったヒル避けをたっぷりスプレーしたサポーターを靴下とジーンズの上に履く。④靴を履く。これでヒル対策は万全、のはずです。
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 コシロウラナミシジミのいる場所はこんな環境です。ホテルの裏道が一般道に出るすぐ手前の右側です。膝まである濡れた草むらを歩き回りましたが、一度もヒルの被害には遭いませんでした。作戦成功です。もしかしたらヒルがいなかったからかもしれませんが。足の多い生き物と、足のない生き物は大の苦手です。

 今日もここでコシロウラナミシジミを探しました。見つけました。この蝶、表翅はうすい水色でとても美しいのですが、止まっているときは翅を開きません。
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 草むらにも道端にも黄色い花がたくさん咲いています。しかし、この花で見たのはコシロウラナミシジミとクロマダラソテツシジミくらいです。蝶がたくさん集まっていたのは、ずっと地味な木の花です。蝶といえば花というイメージですが、蝶は水たまりや湿った地面にも来ます。樹液にも集まります。そして、獣の落とし物にもやって来るのです。

 来た道を戻ると、サルの落とし物に・・・いました。小さな小さなシジミチョウ。ヒメウラナミシジミのようです。
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 直接止まっている写真は載せませんのでご安心ください。陽が当たらないと地味ですが、
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 陽が当たると黄金色です。翅の大きさは小指の爪ほどもありません。
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 しばらくヒメウラナミシジミを追い回していると、木の上にまた小さな蝶が・・・止まりました。この木の花が、どうやら蝶だけでなく様々な昆虫たちに一番人気のようです。後に写真を拡大して確認するとサカハチシジミのようです。満足できる写真ではありませんが。
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 蝶を探しながらまたホテルとは逆方向に坂を登りました。一昨日モリノオナガシジミを見つけたのはこの辺りです。
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 道路沿いの木々を一本一本丁寧に探します。いました、モリノオナガシジミです。一昨日と同じ個体かもしれません。足場が悪く、しかも逆光、止まっている角度も良くありません。それでも、長い尾がまるで羽衣のように、僅かな風にもなびいるのが観察できました。
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 そこへ無情にも食品会社のトラックが通りかかりました。そして、モリノオナガシジミは森の奥に飛び去りました。この数十秒の光景は写真よりも記憶に深く刻まれました。

 時刻は1時30分、最後の探索は続きます。
by fushiginomori | 2013-11-10 16:43 | 海外 | Comments(0)

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