八重山の探索2011(その4)

11月19日、午後はビーチに出ようと西に向かいます。なだらかな起伏のある道は海沿いを進み、南風見田の浜で行き止まりです。1977年、初めて西表島を訪れたときは、この道を民宿の主人に車で送ってもらいました。当時は無数のオオゴマダラが飛び交い、道を30㎝はあるトカゲが悠々と歩いていました。時間が止まったように見える西表島も変わりつつあります。当時、映るテレビはNHKだけ、民宿のお母さんが「子供達には民放は見せない方が良い」と言っていた言葉が甦りました。海は相変わらずエメラルドに澄み切っていました。
 ビーチと林の間には草むらがあります。そこでオジロシジミを見つけました。
八重山の探索2011(その4)_f0310988_09141876.jpg
 しっぽはかなり短いようです。尾が白いのかはよくわかりません。
八重山の探索2011(その4)_f0310988_09155350.jpg
 翅の表は薄紫です。触角の先は杖状に曲がっています。すぐ近くで交尾中の個体も見つけました。
八重山の探索2011(その4)_f0310988_09161614.jpg
 シジミチョウには歳の差カップルが流行りのようです。歳といっても数日ですが…。たいてい若いのは♀です。
 元祖ウラナミシジミも登場です。南の島では心なしか地味に見えます。
八重山の探索2011(その4)_f0310988_09163430.jpg
 タイワンクロボシシジミは旬ではないのか、擦れた個体ばかりでした。
八重山の探索2011(その4)_f0310988_09164656.jpg
 ルリウラナミシジミが一番多く見られました。これは♀です。
八重山の探索2011(その4)_f0310988_09170771.jpg
 ♂に比べ翅裏の褐色が薄いようです。翅の形も丸みが強いようです。
八重山の探索2011(その4)_f0310988_09175929.jpg
 ウラナミシジミよりはかなり小型です。食草はウラナミシジミと同じくマメ科の植物です。
八重山の探索2011(その4)_f0310988_09172476.jpg
 そんなに広くない草むらですが、多くのシジミチョウ達との出逢いがありました。ただ、この時期、海沿いの方が陽が射すことが多いようで、とても暑いのです。ここはビーチと言ってもシャワー等の設備はありません。陽射しを除けるには林の木陰だけです。数組のファミリーが車を林に止め、海水浴を楽しんでいました。
 私には今日のもう一つの目的があるので、大原へ戻ることにしました。しかし、ここで緊急事態です。電動アシスト自転車がバッテリー切れになってしまいました。もう、アシストしてくれない自転車は、ただの重いだけの自転車になってしまいました。大原まで5㎞ほど、上りは押して、下りだけ乗って、来た道を戻りました。それでも「探索」は忘れません。食草でもあるクズの花を探すと、多くのルリウラナミシジミが訪れていました。
八重山の探索2011(その4)_f0310988_09190797.jpg
 やはり翅は開きませんが、少しだけ表を見せてくれました。表の色は、♀の方が薄いブルーです。
八重山の探索2011(その4)_f0310988_09182691.jpg
 こうして、やっとレンタカー事務所にたどり着き、アシストしてくれなくなった自転車を、約束より早い時間に返却しました。
by fushiginomori | 2014-02-11 10:33 | 沖縄県 | Comments(0)

千葉の里山、近郊の公園、そして南の島の不思議の森で出逢ったシジミチョウをご紹介します


by fushiginomori