セセリチョウの仲間もあちこちで見られましたが、翅が傷んだ個体が多かったのです。これは比較的新鮮だったのでカメラを向けました。特徴は裏面、前翅の点が白で後翅の点が黒いこと、そして触角の先が白いことです。色々と調べましたが名前がわかりません。そんな理由でつい地味な色のセセリはスルーしてしまうのです。でも、yurinさんのblog、
Butterfly & Dragonflyに似た蝶を見つけました。Isma iapisu、同じ蝶だと思うのですが。
そして、熱帯雨林の中の道を更に歩いたとき、まさに壁にぶつかったのです。
壁といううよりゲートでしょうか? トラックなどの車が数台止まっています。この先は隣接する高級ホテル、The Dataiの敷地なります。どうやら何かの工事をしているようです。2014年に載せた地図に赤で書き加えた左下の
×の地点です。モリノオナガシジミもアシナガシジミもヒメウラナミシジミもコシロウラナミシジミも…見られたのはこの先なのです。もうランカウイには来ないかもしれない、今日はどこで蝶を探そうか…そんな思いで踵を返すしかありません。ただ一つ幸いだったのは、フシギノモリノオナガシジミが多いのはこの手前だということです。
とりあえずビーチに出てみようとホテルのサウスウィングまで戻りました。ホテルの建物沿いの庭に植えられた高木に白い花が咲いています。その小さな花が散り、まるで雪のように降っています。下の道が白くなるほどです。その高木の周りを大小さまざまな、無数のマダラチョウやアゲハチョウが舞っているのを見上げます。ときどき
ムラサキマダラの仲間が降りてきます。
下から見上げるので、見られるのは翅の裏ばかりです。模様から違う種類のようですが、これもムラサキマダラの仲間と思われます。
足元を見ると、庭に植えられた植物の葉には
クロタテハモドキが見つかります。日本のタテハたちと同様、陽射しが強いと翅を立ててとまるようです。
ビーチに出ました。空の青、海の青がとても綺麗ですが、あまりの暑さに長くは留まれません。
砂浜からホテルの庭に出たときに、何かカブトムシのような黒い虫が飛んで来ました。とまった姿は、蜂? それとも虻? 何だかわかりません。
刺されないかとちょっと心配しながら回り込みます。大きさはスズメバチくらいでしょう。身体の割に翅は小さいようです。
11時半を過ぎましたが、もう少し探蝶を続けることにしました。サウスウィングを回って行くと葉陰に隠れているコノハチョウを見つけました。少し表が覗いていたので
イワサキコノハとわかりました。その翅はだいぶ擦れてしまっています。
翅を閉じると、遠い昔に小学校の教科書に載っていた絵を思い出します。緑の中では結構目立ちますが。
晴天の南の島は無数の蝶たちが飛び交い、急にスクランブル交差点の真ん中に迷い込んだようです。