青函トンネルを抜けて港の街へ(3)

 午後4時を過ぎた頃です。既に多くのミドリシジミたちを目で追い、見上げる首は疲れ始めていました。脚も疲れていましたが、S君の「ここ入ってみる?」という言葉にほんの気まぐれで、細い横道を登って行ったのです。そしてこの場所に辿り着きました。
f0310988_19400717.jpg
 ハヤシミドリシジミです。いくら美しいミドリシジミでも、カメラよりも低い位置にとまってくれないとこの緑色には輝かないのです。しかも、顔の方からでなくては。横からでは違う色合いになります。
f0310988_19401657.jpg
 時刻は午後4時20分になっていました。陽射しが傾きかけた頃がハヤシミドリシジミたちの活動時間です。
f0310988_19402390.jpg
 時間が進むにつれ、ハヤシミドリシジミの緑の流れが湧き上がり、木々の間を縫っていきます。
f0310988_19403241.jpg
 視界に入るものは蝶に限らず、蜂でも虻でも追い回すのです。そして同じ場所に還ってきます。
f0310988_19404451.jpg
 ハヤシミドリシジミの翅の裏は銀色です。翔ぶときは、表の緑と裏の銀色が傾きかけた陽を反射して交互に輝くのです。そして、2頭、3頭が絡み合ってお気に入りの場所を占有するために競い合うのです。 
f0310988_19405670.jpg
 それぞれの蝶はお気に入りの場所が決まっているようで、簡単には後から来た蝶に場所を譲りません。
f0310988_20002628.jpg
 この1枚突き出た葉は、まるで玉座のようで、勝った蝶だけがとまることを許されているのです。近づく新参者を追い払い戻ってきます。でも、もしも負けたら玉座を失ってしまいます。だから必死に戦うのです。
f0310988_20003590.jpg
 頭をこちらに向けてとまってくれるチャンスは多くありません。しかも、他の蝶や蜂が近づくと翔んでしまうので、急いでカメラを向けます。
f0310988_20004645.jpg
 ハヤシミドリシジミの流れは時間とともに数を増し、15分ほど経過すると、一度に視界に数十頭のミドリシジミが入るほどになりました。でも、それぞれ気に入った場所があるのか、近づいてくる個体は限られますが。
f0310988_20005589.jpg
 5時になる頃にはさすがに陽射しも弱くなり、蝶を追うのは難しくなってきました。
f0310988_20010453.jpg
 おまけに海から霧が流れ込んできたのです。
f0310988_20011552.jpg
 霧は塊のように押し寄せて森を飲み込んでいきます。ハヤシミドリシジミたちの乱舞も終わりが近づいたのか、とまるものが減って流れとなって去っていくのです。

[PR]
by fushiginomori | 2017-08-06 10:33 | 北海道 | Comments(0)

千葉の里山、近郊の公園、そして南の島の不思議の森で出逢ったシジミチョウをご紹介します


by fushiginomori