ランカウイ不思議の森の旅(その3)

 12月5日、午前11時45分頃ジ・アンダマンのビーチまで戻って来ました。ビーチの西側からホテルの庭に入ると、灰色のセセリチョウを見つけました。以前沖縄で見たクロボシセセリと同じように見えます。沖縄産より灰色味が強いようですが…。
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 ノースウイング前の庭にはタイワンキマダラがたくさん飛んでいます。カメラを向けるとすぐ逃げてしまい、なかなか近づけません。
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 ホテルの庭の遊歩道をサウスウイングの方へ歩きます。木々の奥の陽の射さないところをイナズマチョウが飛び交っています。サウスウイングの端を南側に回り込んで行くと右手に裏道が続いています。
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 昨年はこの道をレストランなどに納品に訪れる業者のトラックが行きかっていましたが、今年はゲートが閉じられていて、工事の車両が時々通る程度でした。納品の車両は別のルートを通るようになったのか、あるいはノースウイングの工事が終わり元の道を通るようになったのでしょう。
 この日は雲の多い天気でした。ときどき太陽が顔を出すと、強烈な陽射しが注ぎます。しかし、熱帯雨林の底までは届きません。ですから、強い陽射しがあるほど、陰は濃くなります。強いコントラストが生じるのです。その陰の部分を怪しげな雰囲気で飛ぶ蝶がいました。
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 コノマムラサキではないでしょうか。追いかけると少し先に止まります。なかなか追いつけない鬼ごっこが続きました。次の写真は特に色合いが美しい個体でした。シャッターチャンスは一度きり、ピンボケになってしまったのが残念です。
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 今回の探蝶でつくづく感じたのは、ファーストチャンスはたくさんあるのにセカンドチャンスが少ないことです。シャッターを切ろうか? もう一歩踏み出すか? この一瞬の迷いが何度チャンスをふいにしたことか…。
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 昨年イナズマチョウが多くいたカーブです。しかし、今年は気配も感じません。ここにイナズマチョウが多かったのは、落ちていた木の実のせいだったようです。代わっていつもここにいたのはムラサキシジミの仲間です。眼と後翅の紋はエメラルドブルーです。
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 突然、足元でガサガサと音がしてびっくりしました。顔を出したのはオオトカゲです。体長1mほどの比較的小型のオオ(?)トカゲでした。なかなか精悍な顔つきです。
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 なんとなく気配を感じて道端の葉の裏を覗いて見ました。するとそこにシジミチョウらしき姿が。
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 茶色というか、紫色というか、微妙な色合いです。しかも蛹にぶら下がっているようです。羽化したてなのでしょうか? もっと下から撮ってみます。
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 やはり蛹です。しかし、蛹には長い毛が生えていて、しかも蛹が葉に付いているところには毛虫の抜け殻が…。
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 何でしょうか? 今朝ホテルの庭で見たシジミと形は似ています。遠くで雷が鳴っています。雨雲が近づいているようでした。
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 翅の表を見たいという好奇心に駆られました。しかし、一雨ありそうな空模様です。羽化したてなら、雨に打たれるのは可哀そうです。後ろ髪をひかれながらもいったん部屋に戻ることにしました。


by fushiginomori | 2014-12-15 10:32 | 海外 | Comments(0)

千葉の里山、近郊の公園、そして南の島の不思議の森で出逢ったシジミチョウをご紹介します


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