帯広、河川敷の草原で(その1)
2016年 05月 27日
1974年に芹洋子さんの歌で有名になりましたね。当時は人気の駅も1987年には廃線になり、展示されている車両も今は動きません。
なぜ蝶を探す前にここを訪れたのか? 空港に近かったからなのですが、本当は幸運が欲しかったからなのです・・・。もちろん蝶を見つけたいという思いを込めて。さて、見学を終え帯広に向かうことにしました。空港線の幸福は降車専用、広尾線のバス停でないと乗車できないのです。二つのバス停は300mも離れています。広尾線のバス停に着いたのは9時50分でした。
9時41分にバスは出たばかりで、次のバスは・・・11時40分、2時間もあるではないですか! 幸福どころかとんだ失敗です。仕方がないので近くを歩くことにしました。札内川の方に向かいましたが、道は途中で工事中、立ち入り禁止になっていました。目ぼしい蝶はいません。ときどき、エゾヒメシロチョウらしき蝶が飛んでいるのですが、とまっている姿は一度も見ませんでした。道端にはこんな花が咲いています。花壇ではありません。どこかのお菓子の包装紙で見たような・・・そう、十勝に本社工場のあるあの洋菓子です。
バス停に戻りました。日陰はありません。この日の帯広の最高気温は32℃、沖縄以上の暑さでした。時間通りに来たバスに乗り移動しました。今回の遠征の目的はジョウザンシジミでした。しかし、ポイントを知りません。グーグルマップで航空写真を見て、この辺りかなと思った場所に行ってみました。
1時間後、河川敷を歩き蝶を探しました。ベニシジミを見つけました。何か変なのです。後翅裏面の赤い紋がほとんどないのです。表はオレンジ色なので、白化型ではないようです。
次に現れたのはツバメシジミです。こちらも、裏面の縁の黒点がほとんど見えないのです。帯広の蝶はどれも白っぽくなるのでしょうか?
そのとき、カメラと三脚を持った若い男性に出会いました。「蝶を撮ってるんですよ」という男性は地元の大学生だそうです。ジョウザンシジミのことを伺うと、この辺りにはいないということです。他の蝶を探していたそうですが、「ちょっと遠いですが、ご案内しましょうか?」と言ってくれました。
そして、ついに逢うことができました。念願のジョウザンシジミです。
ジョウザンシジミはとても小さなシジミチョウです。地面の近くを飛ぶのはヤマトシジミに似ていますが、飛び方は直線的です。そして、とても敏感で近づくと3mくらいで逃げてしまいます。仕方がないのでレンズをマクロから300mmに換えました。
しかし、この蝶は300mmで撮るには小さすぎます。ですから繊細なデザインをよく見るためにはトリミングが必要です。
キジムシロで吸蜜していました。翅の表も見たかったのですが、ジョウザンシジミはついに一度も開翅してくれませんでした。
それにしても、帯広の大学生、Nさんはとても親切な方でした。結局、幸福で2時間無駄にしたことで、Nさんに出会えたのです。人間万事塞翁が馬、幸福駅は幸運をもたらしてくれたのです。
夕刻、帯広駅近くのホテルにチェックイン、荷物を置くと駅中の有名店で帯広名物の豚丼の夕食をとりました。Nさんのお陰で、とても暑くて、とても幸せな一日になりました。
幸福駅で素晴らしい蝶運をゲットされたようですね。
中学生の頃、まだ廃線前に幸福駅に行ったことがあるのですが、私にもまだ幸福駅の効用が残っていると良いのですが(笑)
ジョウザンシジミ、鮮やかなオレンジの紋を持ち、可憐かつ独特の美しさを持つシジミチョウですね、お写真とても素敵です。
北海道まで出かけられたご努力の賜物ですね!
憧れのシジミチョウですので、私もいつか見てみたいです!
ジョウザンシジミは想像以上に小さな蝶でした。
でも、裏も表もとても魅力的なデザインです。
5月の北海道で30℃越えですから、すっかり日焼けしてしまいました。