もう一つの黒燕

 以前ネットで外来蝶駆除のボランティア募集の案内を見つけました。2014年4月5日になごや生物多様性保全活動協会の主催で行われたようです。そこに発生場所の地図が載っていたので、松本から回ってみることにしたのです。それがムシャクロツバメシジミです。とまっている多肉植物が食草のツルマンネングサです。
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 他の例から見ても、一度発生すると完全に駆除するのは難しいようです。なので、ここに来れば簡単に見つかるだろうと考えたのですが、それはちょっと甘かったようです。新川の河川敷には9時少し過ぎに着きました。名古屋駅周辺は陽が射していたのですが、最寄駅で雨宿りすることから今日の探索は始まりました。しばらく待つと雨が上がったので、土手を降りて川沿いを探します。葛の草むらにいたのはツマグロヒョウモンです。
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 ウラナミシジミも飛び回っていたのですが、敏感で中々近づけません。今回、狙いがクロツバメ、しかも電車の旅なのでレンズはマクロ一本しか持って来なかったのです。やっと吸蜜する姿を捉えました。
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 ウラナミシジミもどこかで雨宿りしていたのでしょうか、お腹を空かしていたようです。川の縁に咲く小さな花が気に入ったようです。
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 雨水が溜まった草の葉で開翅するヤマトシジミの雄です。綺麗な個体です。
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 あと30分で正午です。しかし、ムシャクロツバメシジミの姿は一度も見ていません。ツルマンネングサはそこここに茂っていますが…。しかも再び雨が落ちてきました。慌てて川にかかる橋の下に逃げ込みました。そこには先客がいました。地元の方で、既に仕事はリタイアされたそうです。何を撮っているのか問われ、外来の蝶を説明すると、昨日の日曜日は網を持って草むらを歩き回る人を何人も見たと教えてくれました。 雨が小止みになったので、また川沿いの道を歩きます。あとで地図を見ると3キロ半ほど歩いたようです。ヤマトシジミの雌が出てきました。
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 そろそろ、引き返そうと思ったときには半ば諦めかけていました。またヤマトシジミの雌です。ヤマトシジミは萎れたツユクサにとまりました。それが、ムシャクロツバメシジミとの出逢いでした。私には、飛んでいる姿はヤマトシジミの雌と区別できません。
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 その翅はだいぶ傷んでいて、右前翅には二筋の深い傷があります。それでも元気に飛んでいます。
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 近くのツルマンネングサの茂みに別の個体を見つけました。こちらは新鮮です。どうやら産卵場所を探しているようです。
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 お腹を上げたとき、薄緑の卵が見えました。
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 このムシャクロツバメ、なかなかの強者です。簡単に撮影はできません。土手を登ってみたり、川の方へ降りて行ったりと逃げ回ります。きっと、さんざん網で追い回されたのでしょうね。学習しているのでしょう。しかも小雨の降る中、写りも満足できるものではないのですが…。
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 この個体は黒い模様がくっきりしています。雨の滴が一杯の葉の上で見つけました。
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 こうして、二日間のミニ遠征は目標を達成できました。あとは帰るだけです。名古屋発16時29分のこだま668号でのんびり帰る予定です。名古屋に戻り遅い昼食をとり、お土産を探す時間も充分あるようです。
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Commented by banyan10 at 2016-09-18 04:42
ムシャクロツおめでとうございます。
長い時間かけて探した苦労が報われて良かったですね。
ずいぶんと個体差があるのも驚きました。
遠いので挑戦していませんが、何か機会があれば寄ってみたいですね。
Commented by yurinBD at 2016-09-18 06:16
ムシャクロツバメシジミが見つかって良かったですね!
松本から名古屋に回られた甲斐がありましたね!
ムシャクロツバメシジミの裏翅のちょっと紋様は、四角い印象で独特ですね~、興味深いです。
産卵シーンも捉えられ、お見事です!
Commented by fushiginomori at 2016-09-18 13:05
banyanさん、ありがとうございます。
去年から気になっていたので、松本から回ってみました。
久しぶりの列車の旅も結構楽しめました。
月曜日だったので採集者にも出会わずに済みました。
他の蝶と違い、採集者は歓迎されるようですから。
Commented by fushiginomori at 2016-09-18 13:09
yurinさん、確かに四角っぽい模様です。
飛んでいるときだけでなく、とまった姿も、
ヤマトシジミの雌と見分けずらいと思います。
裏の模様の配置もヤマトシジミと似た雰囲気です。
by fushiginomori | 2016-09-17 15:57 | 愛知県 | Comments(4)

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