三度訪れた不思議の森で(その11)

 午後3時過ぎにホテルに着き、ドライバーさんと別れました。涼しい車で40分ほど過ごすうち、すっかり元気を取り戻しました。今日のショータイムは既に始まっていると思います。私は休むことなく、ホテルの裏道へ急ぎました。道が熱帯雨林に入って行くと小型の雄のイナズマチョウが現れました。レピデアヒメイナズマだと思います。
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 サトオオイナズマの雌も葉の上で休んでいます。新鮮な個体です。
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 白い蝶が滑空していました。タテハチョウの仲間の飛び方です。木にとまったはずですが、姿が見えません。もしかしてと思い葉の裏を探すと…いました。このとまり方はイシガケチョウです。沖縄で見るイシガケチョウとは全く違う印象ですが、翅の形や顔つきは確かにイシガケチョウです。コクレスイシガケチョウと同定しました。
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 小さなシジミチョウが降りてきました。ファインダーを通して見るとクロマダラソテツシジミです。でも、とても小さいのです。ヤマトシジミより一回りは小さい雄でした。
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 こちらは別の個体ですが、やはりとても小さなクロマダラソテツシジミです。3年前に見た個体は普通サイズでしたから、ここのクロマダラソテツシジミが特別に小さいということではないと思います。
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 フシギノモリノオナガシジミの縄張りに着くと、既に決着はついていたようです。いたのはこの一頭だけ、昨日のチャンピオンです。
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 左前翅の傷が目印です。太陽に顔を向けるので、写真に写るのは右翅側です。
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 もうすぐ太陽は高い木に遮られ、熱帯雨林の道まで陽射しは届かなくなります。それを惜しむかのように、フシギノモリノオナガシジミは正面から陽射しが受けられる場所を争うのでしょう。
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 午後4時を過ぎると辺りは薄暗くなってきます。まだ陽は低いわけではありませんが、熱帯雨林の木々はとても背が高いのです。そろそろストロボの光が必要になります。
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 コンデジでも1枚撮っておきます。カメラを近づけても気にならない様子です。
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 低木の天辺にシジミチョウがとまっているのに気づきました。だいぶ距離があり、しかも逆光なので、はっきりとはわかりませんが、ウラナミシジミの仲間のようです。
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 二日目のショーも閉幕の時間が迫っています。
Commented by yurinBD at 2016-12-24 22:24
コクレスイシガケチョウというのですか、確かに葉へのとまり方がイシガケチョウですね!
翅が透き通っているように見えて、面白いですね~♪
レピデアコイナズマも特徴的なデザインですね。イナズマチョウの仲間も種類が多く、いろいろと見てみたくなります。
フシギノモリノオナガシジミが逃げないのは、相手がfushiginomoriさんだからかもしれないですね!
Commented by fushiginomori at 2016-12-25 21:18
yurinさん、コクレスイシガケは翅が薄そうで、飛んでいる姿はドクガのようでした。
イナズマは明るいところに出てきてくれると嬉しいのですが…。
そんな贅沢を言ってはいけないですね。イナズマには良い季節だったようです。
フシギノモリノオナガシジミに近づくにはこの時間だと思います。
Commented by otto-N at 2016-12-27 17:46 x
フシギノモリオナガシジミは、夕方にテリを張り、最後に残ったチャンピオンが夕日を浴びて開翅し微動だにしない、というのは、まるでキマダラルリツバメそっくりですね。
チャンピオンに限って尾状突起が欠けているかと思います。
飛び方は速いのですか?尾状突起がどうなびいているのか気になります。
オナガアカシジミに遭遇したことがありますが、そのときはゆっくりでした。

Commented by fushiginomori at 2016-12-29 00:28
otto-Nさん、コメントありがとうございます。
フシギノモリノオナガシジミはとても速く飛びます。
そして、とても小さいので、眼で追うのも苦労します。
とまっているときは尾状突起が風になびきますが、
飛んでいるときは真直ぐです。
by fushiginomori | 2016-12-24 17:49 | 海外 | Comments(4)

千葉の里山、近郊の公園、そして南の島の不思議の森で出逢ったシジミチョウをご紹介します


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