三度目の始発電車で

 私にとって一番活動する時期は5月下旬から7月下旬の2ヶ月です。そして今シーズン3度目の始発電車に乗ることになったのです。オオミドリシジミを見に行った日に、神奈川のYさんから日帰り遠征のお話を伺いお供させていただいたのです。
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 そして、初めて見るチョウセンアカシジミです。発生してからだいぶ日にちが経っているようで翅の鱗粉はかなり剥がれてしまっています。”アカシジミ”という色には見えません。
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 トネリコの木の幹で産卵する個体を見つけました。一ヵ所に固めて生むようです。
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 下の白っぽい卵はこの蝶が生んだのかどうかはわかりません。一つずつ時間をかけて丁寧に産卵していました。
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 翅を広げるとアカシジミと名前に着くのが納得できます。今年は発生の遅れている蝶の話をよく伺いますが、チョウセンアカシジミに限っては当てはまらないようでした。
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 こちらは本家のアカシジミです。平地産ゼフィルスでは一番早く姿を現すアカシジミですが、ここではチョウセンアカシジミよりも遅れて発生しているようです。
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 栗の葉陰で休むウラナミアカシジミはもっと新鮮のようです。ウラナミアカシジミの方が数が多く、あちこちで木陰に翅を休める姿が見られました。
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 同じ栗の木ではミズイロオナガシジミが吸蜜していました。この日一番数が多かったのはミズイロオナガシジミでした。出始めのようでどの個体も新鮮でした。
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 こちらは多分、今日羽化したばかりのミズイロオナガシジミだと思います。下草から登って来て、じっと翅を伸ばしていました。
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 Yさんが近くで別のゼフィルスの仲間を見つけました。こちらも尾が長いシジミチョウです。ウスイロオナガシジミです。上の写真と比べて見ると、ミズイロオナガシジミがなぜ水色と名前に付くのか解る気がします。
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 シジミチョウの仲間は後翅を交互にすり合わせるように動かす仕草が可愛いのです。それが”オナガ”だとなおさら魅力的です。ウスイロオナガシジミも初めての出逢いでした。
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 午後2時前にやっと姿を現したのは、私が今日一番逢いたかった蝶です。
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 ウラクロシジミです。翅を開いてはくれなかったのですが、飛んでいるときに見えた表翅は黒い縁取りが広い雌のものでした。
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 ウラクロシジミは”W”のラインがミドリシジミと似ていますが、全く雰囲気の違う蝶です。できればもう少し相応しい和名だと良いのですが。
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 日帰りの遠征でしたが、とても充実した一日でした。2種も初見のシジミチョウを撮ることができたのですから。Yさんお世話になりありがとうございました。

Commented by banyan10 at 2019-06-25 20:02
チョウアカはもう終盤なのですね。
ウスイロもウラクロも新鮮で綺麗ですね。
日本海側だと思いますが、ゼフの観察には良い場所がたくさんありますね。
Commented by Akakokko at 2019-06-25 23:55 x
Yさんから成果を聞いていたので、どんなだったか写真が気になっていました。
ウラクロは羨ましいですね。
私も何度か行っていますが、ウラクロには会えていませんでした。
ブヨは大丈夫でしたか?
私は行くたびにブヨに刺されて、手を腫らして帰って来たものです。^^;
Commented by fushiginomori at 2019-06-26 20:51
banyanさん、ウスイロオナガシジミは初めて見ました。
期待していなかった突然の出逢いだったので、余計嬉しかったです。
ウラクロもミズイロも新鮮だったのに、チョウセンアカシジミだけが発生が早かったようです。
Commented by fushiginomori at 2019-06-26 20:57
Akakokkoさん、お世話になりました。
ウラクロやウラキンが期待できると聞いて、お供させていただきました。
ブヨは大丈夫ではありませんでした。両腕に30位の後が残っています。
でも、これだけ成果があったのですから、代償として仕方ないと思っています。
Commented by Koriel at 2019-07-01 12:30 x
ゼフ三昧で初見2種、素晴らしい成果で早起きした甲斐がありましたね。
ウラクロシジミは一度見てみたいです。
Commented by fushiginomori at 2019-07-02 08:10
Korielさん、ウスイロオナガシジミが特に嬉しかったです。
ここで見られるという話は聞いていなかったので。
今年はツキがあるようなので、今後も期待できる気がしました。
by fushiginomori | 2019-06-24 22:26 | 秘密 | Comments(6)

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