昨日の冷たい雨からは考えられない穏やかで暖かい大晦日でした。その陽射しに誘われてお昼過ぎから近くの里山を歩いてみました。ほどなくして風の当たらない樹の葉先にブルーの輝きを見つけました。ムラサキシジミの雌です。
水色から紫色に変わるグラデーションが綺麗な個体でした。数枚撮ったところで、ムラサキシジミは落ち葉の積もる地面に降りました。
見上げる位置から見下ろす位置に変わったことで、同じ蝶とは思えないほどブルーの色合いは変化しました。
前翅の青い紋の縁取りがギザギザです。大晦日だというのにとても新鮮な個体でした。
今日の散策には別の目的がありました。最近手に入れたZ50と以前から使っているレンズとのマッチングを試したかったのです。昨年オリンパスのミラーレスを買ってからニコンをさっぱり使わなくなってしまいました。Z50は本体とマウントアダプターを購入し、レンズは前のものを使おうと考えていました。レンズは単焦点の300mmを使用しました。
メジロを見つけたので撮ってみました。ムラサキシジミもメジロもトリミングしていますが写りには満足できました。
少し歩くと今度はヒメアカタテハが見つかりました。オートフォーカスは問題なく働いてくれます。既にミラーレスを使っているのでファインダーにもあまり違和感はありませんでした。
ヒメアカタテハはタンポポで吸蜜です。周りを見回すと、大晦日というのに蜜源はかなりあるようです。
今度はレンズを100mmマクロに交換してみました。こちらも問題なく動いてくれました。
しかし、このレンズ交換が完全に裏目に出ました。このあとモンキチョウが現れたのですが、近づけないまま翔び去るのを見送ることになりました。
帰る途中、別のムラサキシジミが見つかりました。こちらも雌です。少し翅が痛んでいます。
この写真を撮っているとき、急に樹が揺れだしました。陽も陰り気温が下がりました。空気が入れ替わり、本来の大晦日の気候に戻るのでしょう。つかの間の夢から覚める前にと家路を急ぎました。