里山レポート13「秋を見つけに」

 9月半ばの月曜日、明け方に雨は上がったのに空は厚い雲に覆われていました。お昼前に父の買い物に近くのイオンまで出かけました。そして、その帰り道、住宅街をふわふわと舞う大型の蝶を見ました。またアカボシかなと思ったのですが、アサギマダラでした。もちろんカメラなど持っていません。こうなれば、雨だろうと雷だろうと出かけないわけにはいきません。昼過ぎにいつもの里山に向かいました。
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 散歩道は朝の雨でまだ濡れています。今年は猛暑とコロナの影響で、散歩する人も少なく木も草も伸び放題です。気を付けないとジョロウグモの巣に絡まってしまいます。落ちていた枯れ枝を拾い、クモの巣を払いながら薄暗い道を歩きました。一歩ごとにジャノメチョウの仲間が翔び出します。蛇の目が鮮やかなヒメウラナミジャノメを見つけて追いかけました。
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 縁取りの黄色も中心のブルーの点もくっきりしています。他の個体も撮ってみました。一頭目ほどではありませんが、この個体も蛇の目が鮮やかです。
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 もしかして秋型?かと思い調べましたが、ヒメウラナミジャノメに季節型はないようです。5月に撮った写真と比べてみました。地色が少し濃く見えます。それで、蛇の目が目立たない印象なのでしょうか?
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 今日、最も数が多かったのはヒカゲチョウです。
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 私が歩くと慌てて逃げ回ります。ヒカゲチョウは新鮮な個体が多く見られました。他にサトキマダラヒカゲも多かったのですが、擦れた個体ばかりでした。
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 キタテハはまだ夏型です。羽化したてのような綺麗な個体でした。
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 ヒメアカタテハは秋に多くなる蝶ですが、この日は一頭だけでした。
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 だいぶ翅が破れてしまったアカボシゴマダラです。初めてこの里山でアカボシゴマダラを見たときには、アサギマダラかアゲハかと思いました。でも、これだけ赤星が鮮やかだと間違えようがありません。
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 そして、ウラナミシジミを探していると、やって来たのは黒いアゲハです。
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 クロアゲハです。最もポピュラーな黒いアゲハのはずが、ここ数年はナガサキアゲハに押されてすっかり少なくなりました。
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 翔んでいるときには、後翅に白い三日月が見えるのですが、写真には中々写りません。白い三日月があるのは雄だけです。
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 さて、肝心なウラナミシジミの探索は次回に続きます。

by fushiginomori | 2020-09-15 14:46 | 千葉県 | Comments(0)

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